ユンボの保険、今のままで本当に大丈夫ですか?

ユンボの保険、今のままで本当に大丈夫ですか?
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工事現場で毎日稼働しているユンボ(油圧ショベル)。
建設業に携わる方にとって、なくてはならない機械です。

しかし、「今加入している保険で本当にカバーできているのか」を確認したことがある経営者は、実は多くありません。

ファイナンシャルプランナー

弊社にご相談いただく建設業の経営者の方の中にも、「なんとなく保険には入っているけれど、補償内容まではよくわからない」という方が少なくないのが現状です。

特に、ブームが壊れたとき・ユンボが盗まれたとき・現場で横転したとき、果たして今の保険が使えるかどうかを把握している方はさらに限られています。

損害保険の専門資格を持つFPとして企業向けの保険相談・提案に携わってきた立場から、ユンボに必要な保険の基本から、よくある見落としポイントまでを、できるだけわかりやすくお伝えします。

この記事でわかること

  • ユンボに必要な保険の種類と、自動車保険との違い
  • 補償対象となる可能性がある主な事故・損害の内容
  • 補償されないケースと、加入前に確認しておきたいチェックポイント
  • 新価補償・時価補償の違いと、特約の活用法
  • リース・レンタルのユンボに関する保険の考え方
目次

ユンボとは?保険との関係をまず整理しよう

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ユンボに必要な保険を理解するには、まずユンボという機械の特性を把握することが大切です。

一般的な乗用車とは異なる点が多く、それが「どの保険が使えるか」に直接影響してくるからです。

ユンボ」とは
油圧の力を使ってブーム・アーム・バケットを動かし、掘削や積み込みを行う建設機械の通称です。

正式には「油圧ショベル」と呼ばれ、バックホーやパワーショベルなどの名称でも知られています。

建設・土木・解体・農業など幅広い現場において、ショベル掘削機とミニショベルは建設機械の中でも特に普及している機種であり、多くの現場で活用されています。

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普及している機械だからこそ、適切な保険でリスクに備えておく必要があります。

ユンボは「自動車保険」の対象になるの?

ここが最も誤解されやすいポイントです。

結論から言うと、公道を走るためのナンバープレート(登録番号)が付いていないユンボは、一般的な自動車保険の対象とはなりません。

自動車保険は道路運送車両法に基づいて登録または車両番号の指定を受けた自動車を対象としており、ナンバーのない建設機械はその範囲に含まれないのです。

つまり、現場でしか使わないユンボについては、建設機械に特化した損害保険を別途検討する必要があります。

ナンバー付きの建設機械(公道走行が可能な特殊車両など)については自動車保険が適用される場合もありますが、現場専用機はこれに該当しないケースがほとんどです。

賠償責任保険とユンボの機械保険は別物

もうひとつ整理しておきたいのが、「賠償責任保険」「建設機械そのものの損害に備える保険」の違いです。

賠償責任保険は、作業中の事故で第三者に損害を与えた場合の賠償金をカバーするもの。

一方、ユンボ自体が横転・破損・盗難などの被害を受けたときに備えるのが、建設機械を対象とした財物保険です。

どちらか一方しか入っていないケースも見受けられますが、建設業を営む企業にとっては両方の視点からリスクを考えておくことが重要です。

なぜ今、建設機械の保険を見直す必要があるのか

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結論から言うと、ユンボ1台が全損になれば数百万円以上の損失になることも珍しくなく、中小規模の建設業者にとってその自己負担は事業継続を揺るがすリスクになります。

保険の見直しが必要とされる背景を、具体的なリスクから見ていきましょう。

建設機械の事故は思ったより身近に起きている

建設現場は、日々さまざまなリスクにさらされています。
地面の状況・天候・周囲の障害物・オペレーターのコンディションなど、多くの変数が重なり合う環境で重機を動かしているからです。

横転・衝突・飛来物による破損・盗難・風水害・火災と、考えられる事故の種類は多岐にわたります。

特に工事現場での盗難は、近年も一定数発生しています。
建設機械は高額な上に、現場で無人になる時間帯があることから、盗難リスクが比較的高い資産のひとつです。

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万が一盗難に遭っても、保険で備えができていれば機材の再調達費用を一定程度まかなえる可能性があります。

機械の損害が直接、事業損失に直結する

ユンボが使えなくなれば、工事が中断します。

修理期間中の代替機のレンタル費用や、工期の遅延によって生じる違約金・取引先への影響など、機械そのものの修理費以外にも波及的なコストが発生します。

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弊社にご相談いただいたケースでは、「修理に3週間かかった間に現場が止まり、予定していた工期を大幅に超えてしまった」という経験をされた経営者の方もいらっしゃいます。

建設機械は、業務を回すための根幹的な資産です。
その損害が即座に事業損失につながる構造を持っているからこそ、保険の内容を丁寧に確認しておく価値があります。

中小建設業者が抱える「リスクの見えにくさ」

民法の規定(第709条・第715条・第717条)では、他人に損害を与えた場合の賠償責任が明確に定められています。

建設機械の操作ミス第三者の財物や身体に損害が生じた場合、使用者(会社)も責任を問われる可能性があります。

賠償額が高額になった場合、その支払能力が企業規模に見合わないケースは中小企業では特に起こりやすく、保険による備えの重要性はそこにあります。

また、取引先・元請け業者から「工事着工前に保険加入証明書を提出してほしい」と求められるケースも増えています。

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加入していない・補償が不十分という状況は、受注機会の損失にもつながりかねません。

ユンボの保険で補償対象となる可能性がある主な損害

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建設機械を対象とする損害保険では、一般的にどのような事故が補償の対象となり得るのでしょうか。

主なケースを整理します。

なお、実際の支払い可否は契約内容・約款・事故状況によって異なりますので、加入前に必ず確認するようにしてください。

補償の種類内容想定されるケース
横転・転倒による損壊作業中にバランスを崩して機械が倒れた場合の損害傾斜地での掘削中、足場が崩れてユンボが横転した
他物との衝突現場内の工作物や他の機械との衝突による損害移動中に現場内に停めてあった他の機材に接触し破損した
飛来物・落下物による損傷現場での石・コンクリート片などが機械に当たった場合作業中に落石がボンネットやキャブに直撃し損傷した
火災・破裂・爆発機械からの出火や爆発による焼損舗装作業中の機械から火が出て焼損した
落雷による損傷雷が直撃し電装系・機体が損傷した場合タワークレーンやユンボに落雷があり電装系が壊れた
風災台風・突風などによる転倒・損壊台風の強風でユンボが転倒し破損した
盗難現場や保管場所からの機械の盗難無人の夜間現場からユンボが持ち去られた

特約で追加できる「ブーム部分の単独損害補償」とは

ユンボにとって特に重要なのが、ブーム・アーム・シリンダといった可動部の損傷リスクです。

これらの部分は機械を動かすたびに大きな力がかかるため、接触や操作ミスによる損傷が起こりやすい箇所です。

しかし、一般的な建設機械向けの損害保険では、ブームやアームなどが単独で損傷した場合(機械の他の部分には損害がない状態)は、免責(保険の対象外)となっていることがほとんどです。

つまり、「旋回中にアームを岩にぶつけてアームだけが壊れた」という事故は、標準の補償範囲に含まれないケースがあります。

このような事故にも備えたい場合は、「ブームの単独損害を補償する特約」を付帯できる保険を選ぶことが選択肢のひとつになります。

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ブームと機能上一体をなすアーム・シリンダ・ドリルといった部分品の単独損害もカバーできるかどうか、事前に確認しておくとよいでしょう。

新価補償と時価補償の違いも重要

補償の考え方には「新価補償」と「時価補償」があります。

時価補償とは、事故時点における機械の時価額(購入価格から経年劣化による価値下落分を引いた金額)を基準とする方式です。

一方、新価補償とは同等の性能を持つ機械を再取得するのに必要な額を基準に補償する方式で、経過年数による価値の目減り分を考慮しない点が特徴です。

項目時価補償新価補償
補償の基準事故時点の機械の時価額同等機械の再取得費用
経年劣化の影響考慮される考慮されない
保険金額購入時より低くなる場合がある購入時と同等水準を確保しやすい
機械購入から年数が経過した場合補償額が小さくなる補償額は大きくなりやすい
自己負担の可能性高い低い
主なメリット保険料を抑えやすい修理・買い替え時の資金不足を防ぎやすい
主なデメリット買い替え費用を十分に賄えない場合がある時価補償より保険料が高くなる傾向がある

たとえば、購入から数年が経過したユンボが全損になったとき、時価補償では時価額しか支払われませんが、新価補償であれば同等の機械を買い直せる金額が補償対象となり得ます。

建設機械は高額なため、全損時の補償方式の違いは実際の手元資金に大きく影響します。
どちらの方式で補償されるのかを契約前に確認しておくことが大切です。

補償されない可能性があるケースと注意点

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保険は万能ではありません。
一般的に補償の対象外となりやすいケースを把握しておくことで、いざというときの「こんなはずじゃなかった」を防ぐことができます。

1|消耗品・消耗材の単独損害

ベルト、ワイヤロープ、チェーン、ゴムタイヤ、バケットやショベルの歯・爪に相当する部分、ケーシングチューブなどの消耗品・消耗材に単独で生じた損害は、一般的に補償の対象外となることが多いです。

これらは使用によって摩耗・交換が想定される部品であるため、通常の損耗として扱われます。

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ただし、機械の他の部分と同時に損害が生じた場合には、補償対象となることがある場合もありますので、個別に確認が必要です。

2|道路走行用の登録ナンバーがある建設機械

ナンバープレート(道路運送車両法に規定する登録・車両番号指定・登録番号標の交付を受けた自動車)が付いた建設機械は、建設機械専用の動産保険の対象外となり、自動車保険での対応が基本となります。

逆に言えば、ナンバーがあるかないかで適用される保険の種類が変わるため、自社の機械の状況を正確に把握しておく必要があります。

3|故意または重大な過失による事故

オペレーターや経営者が意図的に起こした損害、あるいは明らかな重大過失が認められる場合は、保険金の支払い対象外となることがあります。

適切な操作・安全管理のもとで生じた事故であることが、補償を受けるための前提となります。

4|契約前からすでに発生していた損害

保険の契約開始前から存在していた損傷や機械の不具合は、原則として補償の対象になりません。

中古機械を購入した際や、保険を切り替えた際は、既存の損傷状態を正確に把握しておくことが重要です。

5|通常の劣化・老朽化による損耗

日々の使用による部品の摩耗や機能低下は、保険ではなくメンテナンスで対応すべき範囲です。

一般的に、経年劣化による損傷は補償の対象外となります。

6|必要な報告・手続きを怠った場合

事故が発生した際に、契約先への連絡や必要書類の提出を適切に行わなかった場合、補償が受けられなくなるケースがあります。

事故発生時の対応手順についても、加入前に確認しておくことをおすすめします。

よくある事故・トラブル事例

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ユンボや建設機械の現場では、どのようなリスクが実際に問題になるのでしょうか。
業種・規模の異なる複数のケースを取り上げて、保険の観点から考えてみます。

なお、以下はあくまで想定事例であり、実際の保険金の支払いは契約内容によって異なります。

事例1:旋回中にアームが岩盤に接触し損傷したケース

掘削作業中にユンボを旋回させたところ、アームが岩盤に接触し、アームのみが大きく損傷してしまったケースを想定します。

アームの修理費用は数十万円に上ることも珍しくなく、現場によっては修理期間中に作業が止まるリスクもあります。このような「ブームやアームなど可動部のみの損傷」は、標準的な補償では対象外となっている保険も少なくありません。

ブーム部分の単独損害を補償する特約が付帯されているかどうかが、ここでの判断ポイントになります。

事例2:夜間の現場からユンボが盗難に遭ったケース

工事の間、現場に置いていたユンボが翌朝なくなっていた、というケースです。

建設機械の盗難は、特に夜間・休日の無人現場で発生しやすく、発見されないケースも一定数あります。

ユンボは数百万円以上の価値を持つ機材ですから、保険の補償対象に盗難が含まれているかどうかは事前に必ず確認が必要です。
また、リースやレンタルの機械が盗難に遭った場合は、リース会社への弁償義務も生じる可能性があるため、特に注意が必要です。

事例3:台風で現場の機械が転倒・損壊したケース

台風シーズンに、現場に駐機していたユンボが強風で転倒し、キャブやブームに大きな損傷が生じたケースです。

自然災害による損害は、機械の管理者にとって防ぎにくいリスクです。
風災による損害が補償の対象に含まれているかどうか、また補償限度額が修理費用をカバーできる水準かどうかを確認しておくことが大切です。

事例4:リース機のブルドーザーに衝突し損壊させたケース

現場内を移動中のモータースクレーパが、駐機中のブルドーザーに誤って衝突し、ブルドーザーを破損させてしまったケースです。

自社の機械が他社・他者の機材を損傷させた場合の賠償について、現在の保険がどこまでカバーしているかを把握しておく必要があります。
また、リース会社の機械に損害を与えた場合は、リース契約上の損害賠償義務も発生する可能性があります。

事例5:アスファルト舗装中の機械から出火したケース

道路舗装作業中に建設機械から火が出て、機体が焼損してしまったケースです。

高温の材料を扱う舗装工事では、機械の発火リスクが他の工種に比べて高くなることがあります。
火災による損害が補償対象に含まれているかどうか、また周辺への延焼が生じた場合の賠償についても、加入保険の内容と併せて確認しておくとよいでしょう。

なお、延焼による第三者の財物への損害については、建設機械の機体を補償する保険とは別に、賠償責任をカバーする保険の有無も確認が必要です。

事例をふまえた共通の教訓

上記の5つの事例に共通しているのは、「事故が起きるまで保険の内容を詳しく確認していなかった」という点です。

建設機械の事故は規模が大きく、修理費用・代替機のコスト・工期遅延による損失など、複数のコストが同時に発生します。

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弊社にご相談いただくケースでは、「加入はしていたけれど、実際に使おうとしたら免責が高くて使えなかった」「ブームの損傷が補償外だと初めて知った」という声を聞くことが少なくありません。

保険は加入すること自体よりも、自社のリスクに合った内容になっているかどうかが重要です。
この機会にぜひ、現在の保険証券を手元に確認してみてください。

ユンボの保険が特に必要になりやすい企業・業種

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どのような企業が建設機械の保険を検討すべきなのか、整理してみましょう。

「うちは小さい会社だから関係ない」と思っていても、実は高いリスクを抱えていることは少なくありません。

対象となる企業・業種想定されるリスク見直しのポイント
土木・建設業全般掘削・整地作業中の横転、衝突、飛来物による損傷ブーム単独損害の補償有無、新価補償か時価補償か
解体業者重機の損傷・倒壊、解体材の飛来による損害補償限度額が機械の価格に見合っているか
道路工事・舗装業者機械の発火・火災リスク、公道近くでの事故火災補償の有無、賠償責任補償との組み合わせ
造成・宅地開発業者現場保管中の盗難、台風・水害リスク盗難・風水害の補償有無
農業・農地整備業者農地や河川沿いでの横転リスク作業地域・用途が保険の対象範囲に含まれているか
リース・レンタル機を使う業者返却時の損傷による弁償リスクリース契約書の補償条件と自社保険のカバー範囲の一致

リース・レンタルのユンボにも保険の確認が必要

リースやレンタルで使っている建設機械については、「リース会社が保険をかけているから大丈夫」と思っている経営者の方も少なくありません。

しかし、リース会社が付保している保険は最低限の補償内容であったり、免責金額が高く設定されていたりするケースがあります。

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弊社へのご相談でも「リース機が損壊したときに、免責が10万円だったため自己負担が思った以上に大きかった」という経験をされた方がいらっしゃいました。

リース契約書に記載された補償条件を一度確認し、不足があれば上乗せの保険を検討することが、万が一のリスクを小さくするひとつの方法です。

すでに他の保険に入っていても見直しが必要なケース

以下のような状況では、既存の保険内容の見直しを検討するとよいでしょう。

  • 保有する建設機械の台数や種類が変わった
  • 事業規模の拡大により、高額な機械を導入した
  • 元請け業者から保険証明書の提出を求められた
  • 長年同じ保険に加入していて、内容を確認したことがない

加入前に確認しておきたいチェックポイント

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保険を見直したり新たに加入したりする前に、まず手元の保険証券を出してみてください。

以下の項目を確認するだけで、今の保険で何がカバーできていて、何が不足しているかがある程度見えてきます。

保険の対象となる建設機械の種類・台数が正確に登録されているか
台数が増えているのに申告していない、機種が変わっているのに更新していない、というケースは意外と多いものです。

ナンバーの有無を正確に把握しているか
ナンバーの有無によって、適用される保険の種類が変わります。公道を走るナンバー付き機械と、現場専用のナンバーなし機械では対応が異なります。

補償対象となる事故の種類を把握しているか
横転・盗難・火災・風災・飛来物など、どの種類の事故が補償の対象となっているかを確認してください。

補償限度額は機械の購入・再取得費用に見合っているか
補償限度額が機械の実際の価値に対して低く設定されている場合、全損時に大きな自己負担が残ることになります。

新価補償か時価補償かを確認しているか
補償の基準が時価補償である場合、年数が経つほど補償額が目減りします。どちらの方式かを確認し、自社の状況に合っているか判断することが大切です。

免責金額(自己負担額)はいくらか
免責金額が高いと、実際に事故が起きたときに思った以上の自己負担になります。リスクの大きさと照らし合わせて、適切な設定かどうかを確認しましょう。

ブーム・アーム等の可動部の単独損害が補償されているか
可動部の損傷は建設機械で特に起こりやすい事故です。特約の有無を確認しておくとよいでしょう。

取引先・元請けから求められている保険条件と一致しているか
補償金額の下限や補償範囲について、発注元から指定がある場合は、その条件を満たしているかを確認する必要があります。

リース・レンタル機の補償とのギャップはないか
リース会社側の補償と、自社で付保している保険の補償範囲に重複や抜け漏れがないかを確認してください。

失敗しない建設機械保険の選び方

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保険を選ぶときに陥りやすい落とし穴を押さえておきましょう。
保険料の安さだけで判断してしまうと、いざという場面で補償が受けられないリスクがあります。

保険料の安さだけで選ばない

保険料が安い分、補償の範囲が狭かったり、免責金額が高く設定されていたりするケースがあります。
建設機械は高額な設備であるため、修理費や再取得費用と補償内容が見合っているかどうかを確認した上で判断することが大切です。

補償限度額と免責金額を必ずセットで確認する

補償限度額が高くても、免責金額(自己負担額)が高く設定されていれば、小〜中程度の損害が発生したときに実質的に保険が機能しません。
たとえば、免責が10万円に設定されている場合、9万円の修理費用はすべて自己負担となります。
補償限度額と免責金額はセットで考えるようにしてください。

事故の種類ごとに補償の有無を確認する

「事故に備える保険に入っている」と思っていても、実際には一部の事故類型が対象外になっていることがあります。特にブームの単独損傷・盗難・風水害については、標準補償に含まれているかどうかを確認することをおすすめします。

重要事項説明書・約款の確認も欠かさない

保険の概要を記したパンフレットだけではなく、重要事項説明書や約款を確認することで、具体的な免責事由や支払条件が把握できます。
難しく見えますが、「補償されない主な場合」のページだけでも目を通しておく価値があります。

事故発生時のサポート体制も確認する

事故が起きた際に、連絡先がわかりやすいか・対応が迅速か・サポートが受けやすい体制かどうかも、保険選びの重要な要素です。
24時間対応の事故受付窓口があるかどうかも確認しておくとよいでしょう。

保険代理店・専門家への相談を活用する

自社の業務内容・機械の種類・リスクの大きさに合った保険を選ぶには、保険の専門家への相談が有効です。

複数の保険の内容を比較し、補償の重複や抜け漏れがないか確認してもらうことで、適切な保険設計ができる場合があります。

ファイナンシャルプランナー

加入の最終判断は、必ず保険代理店・保険会社・専門家への確認を経るようにしてください。

建設機械保険と他の保険を組み合わせて考える

建設業の企業が検討すべき保険は、ユンボの機体を対象とした財物保険だけではありません。

  • 施工中の事故による第三者への損害賠償をカバーする「請負業者賠償責任保険
  • 従業員の業務中のケガに備える「労働災害補償保険(労災保険)」の上乗せ保険
  • 工事中の建物・仮設物に対する「建設工事保険

など、複数の保険が関係してきます。

それぞれの保険が補償する対象は異なるため、一つの保険に入ればすべてのリスクをカバーできるわけではありません。

ファイナンシャルプランナー

自社にとって最もリスクが大きい部分はどこかを考えながら、複数の保険をバランスよく組み合わせていく視点が重要です。

複数の保険に加入している場合は、補償が重複している部分の無駄を省きながら、カバーされていないリスクの穴を埋めていくことが理想的な保険設計の考え方です。

よくある質問(Q&A)

ユンボは自動車保険で補償されますか?

ナンバープレート(登録番号)のないユンボは、一般的に自動車保険の対象外となります。

自動車保険は道路運送車両法に基づき登録を受けた自動車を対象としており、現場専用のナンバーなし建設機械はこれに含まれないケースがほとんどです。
ナンバーの有無を確認した上で、どの種類の保険が適用されるかを保険代理店に相談するとよいでしょう。

ブームやアームが壊れたとき、保険は使えますか?

標準的な建設機械向け損害保険では、ブーム・アーム・シリンダなど可動部の単独損害は免責(補償対象外)とされていることが多いです。

ただし、「ブームの単独損害を補償する特約」を付帯することで、このリスクに備えられる場合があります。
現在加入している保険にそのような特約が含まれているかどうかを確認することが最初のステップです。

リース・レンタルのユンボが壊れた場合、誰が費用を負担するのですか?

リース・レンタル契約の内容によって異なりますが、利用者(借りた側)が損害賠償の責任を負う場合が多いです。リース会社が付保している保険がある場合でも、免責金額や補償範囲によっては自己負担が発生することがあります。リース契約書の条件を確認した上で、不足がある場合は利用者側で補償を上乗せする保険を検討することが選択肢のひとつです。

ユンボが盗難に遭ったとき、保険は使えますか?

盗難補償が付帯されている保険であれば、補償対象となる可能性があります。

ただし、保管状況(施錠・管理体制など)によっては免責となるケースもあります。
加入している保険に盗難補償が含まれているか、また適用条件に自社の管理状況が合致しているかを事前に確認しておくことが大切です。

保険に入っていれば修理費は全額出るのですか?

補償される金額は、補償限度額・免責金額・新価補償か時価補償かなどの契約内容によって変わります。

全額が補償されるとは限らず、免責金額分は自己負担となります。
また時価補償の場合は、機械の経年劣化分が差し引かれた金額が基準となるため、全損時でも再取得費用の全額には届かないことがあります。

小さな個人事業主でも建設機械保険に加入できますか?

個人事業主であっても、ユンボなどの建設機械を所有・使用している場合は加入を検討できる場合があります。

法人でなければ入れないというものではなく、事業者として所有・管理している機械であれば保険の対象とできるケースがあります。詳しくは保険代理店や保険会社にご相談ください。

すでに労災保険に加入していれば、他の保険は不要ですか?

労災保険は従業員が業務上の怪我や疾病を負った場合の補償であり、建設機械そのものの損傷や第三者への賠償をカバーするものではありません。

ユンボの機体損傷リスク・盗難・第三者への賠償責任については、別途の保険で備える必要があります。
保険の補償が重複している部分と、抜けている部分を整理することが大切です。

まとめ

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ユンボをはじめとする建設機械は、現場の業務を支える高額な資産です。
万が一の事故・盗難・自然災害で損害が生じたとき、その自己負担が事業に与えるダメージは小さくありません。

この記事でお伝えしたポイントをまとめると、次のとおりです。

確認ポイント①:自動車保険ではなく、建設機械専用の保険が必要なケースが多い

ナンバーのないユンボは自動車保険の対象外となる場合がほとんどです。
まず自社の機械のナンバーの有無を確認し、適切な保険の種類を選ぶ必要があります。

確認ポイント②:補償範囲・補償方式・免責金額はセットで確認する

補償対象となる事故の種類、新価補償か時価補償か、免責金額の設定——これらは「保険に入っていた」のに「思ったように補償されなかった」という事態を防ぐための重要な確認事項です。

確認ポイント③:ブームの単独損害・盗難など見落とされやすいリスクを把握する

標準補償では対象外となりやすいブーム等の可動部の単独損傷や盗難のリスクを、特約や補償内容の選択で備えられるかどうかも含めて検討してみてください。
なお、リース・レンタル機についても、契約先の補償条件と自社の保険の間に抜け漏れがないかを確認しておくことが大切です。

現在加入している保険で対応できているか不安な場合は、まず保険証券を手元に出して補償内容を確認してみましょう。

5分で確認できる項目だけでも、今の保険のカバー範囲が見えてきます。
そのうえで疑問が残る場合は、保険代理店や保険の専門家への相談をおすすめします。

この記事を書いた人

2010年に保険代理店「ほけんの王様」、株式会社キューブコンサルティング設立。

生命保険会社7社・損害保険会社8社・少額短期保険会社1社の取扱社数は18社。

経済産業省が選出する「健康経営優良法人2025(中小規模法人部門)」に認定。(2019年から7年連続)

2021年 中小企業庁 事業継続力強化計画 認定

保険営業担当者だけでなくライターもファイナンシャル・プランナーの資格を取得しています。

<監修者>
株式会社キューブコンサルティング
代表取締役 横田 正則

【保有資格】

ファイナンシャル・プランナー
AFP
損害保険トータルプランナー
宅地建物取引士
証券外部員一種
相続診断士
コンクリート技士

【専門分野】
生命保険全般、損害保険全般、FP相談

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